【実務紹介】Azure Virtual Desktop(旧WVD)導入後の運用サポートとその役割とは?

こんにちは。今回は、私が関わった「WVD(Windows Virtual Desktop)」展開案件についてご紹介します。現在では Azure Virtual Desktop(AVD) という名称に統一されていますが、本記事では当時の業務内容に沿って「WVD」という呼称でご説明します。


■ WVD展開プロジェクトの背景

このプロジェクトでは、Azure上に構築された仮想デスクトップ環境(WVD)を、企業の社員全員が安全かつ効率的に利用できるようにすることが目的でした。

対象となった企業では、テレワーク体制の強化とセキュリティ対策の一環としてWVD導入を決定。私が参画したフェーズは**「導入後の運用フェーズ」**で、社員一人ひとりが快適にWVDを活用できるよう、以下の業務を担当しました。


■ 担当した主な業務内容

● WVD展開管理・問合せ対応(ヘルプデスク業務)

  • 社員数百名分のWVD環境が用意されたあと、利用に関する問合せやトラブル対応を常駐で対応。

  • 初回ログインやパスワード変更、ネットワークエラー、アプリケーション動作不良などに迅速に対応。

● WVD構築補助

  • 一部、AzureポータルやPowerShellを使ったユーザー割当てやセッションホスト設定の補助業務も対応。

  • Active Directoryとの連携確認などの検証もサポート。

● 運用方法についての打合せ

  • クライアントPCとWVD間の運用方針について、情報システム部門と定例打合せを実施。

  • グループポリシーの適用、ユーザー権限設計など、継続運用に必要な仕様整理も実施。

● 定例会資料・議事録作成

  • 毎週の定例ミーティングにて、現状報告や課題共有、改善提案を資料化。

  • 会議中の議論内容を議事録にまとめ、関係者間で情報共有。

● 運用手順書作成

  • 社内IT担当者向けの「WVD運用手順書」を作成。

  • 環境復旧手順やユーザー追加・削除の操作マニュアル、トラブル時の初期対応フローなどを明文化。


■ WVDとは?(簡単におさらい)

WVD(Windows Virtual Desktop)とは、Microsoft Azure上で提供される仮想デスクトップサービスです。現在はAzure Virtual Desktop(AVD)という名称になっています。

特徴:

  • クラウド上で仮想デスクトップを提供

  • セキュリティ強化(ローカルPCにデータを残さない)

  • どこからでも社内環境にアクセス可能

  • 管理者による集中管理が容易

WVDは、リモートワークや多拠点展開が進む企業にとって、非常に有効なIT基盤のひとつです。


■ おわりに

この案件では、WVDの導入自体は外部構築チームが担当していましたが、私はその後の運用フェーズに常駐し、利用者のサポートや運用安定化のための整備を担いました。

クラウドVDIは導入して終わりではなく、実際の運用こそがプロジェクト成功の鍵を握っています。ユーザーの声を吸い上げながら現場で調整する役割を担えたことは、大きな経験となりました。

今後も、AVDをはじめとしたクラウド仮想デスクトップの運用支援に携わっていきたいと考えています。