【実務紹介】基地局ネットワーク通信監守

本記事は私(中原俊吾)の経歴について経験したことをまとめたものである


基地局のアップデートに伴うネットワーク通信の監守

こんにちは。今回は、私が担当した「基地局ネットワーク通信監守」の業務内容をご紹介します。特に、スタンドアロン方式での通信ネットワークを対象にした監視作業についてお伝えします。

■ 担当業務の概要

私は、基地局のアップデートに伴い、ネットワーク通信に異常がないかを監守する業務を行いました。具体的には以下のような作業です。

  • 基地局アップデート後の通信監視

  • VMware環境で稼働するログ取得サーバーへのアクセス

  • 取得したログをもとに通信エラーの有無を確認

  • 異常検知時には速やかに報告・エスカレーション

この業務は主に、スタンドアロン方式で構築されたネットワークを対象にしており、他のネットワークに依存しない形で動作する通信の安定性を担保するものでした。


■ スタンドアロン方式とノンスタンドアロン方式とは?

今回の業務で登場した「スタンドアロン方式」「ノンスタンドアロン方式」という用語についても簡単に説明します。

● スタンドアロン方式(SA: Stand Alone)

スタンドアロン方式は、単独で動作するネットワーク構成です。5Gのような次世代通信であれば、完全に5Gのみで構成されたコアネットワークを指します。従来のLTE(4G)ネットワークとは独立しており、より柔軟で低遅延な通信が可能です。

この方式のメリットは以下の通りです:

  • 低遅延

  • 高い柔軟性(ネットワークスライシング対応など)

  • 5Gの能力をフルに活用できる

● ノンスタンドアロン方式(NSA: Non Stand Alone)

一方、ノンスタンドアロン方式は、既存の4G LTEネットワークを基盤にして5Gを補完的に使用する方式です。初期の5G導入時に多く使われた方式であり、すでに整備されている4G網を活用することで導入コストを抑えるメリットがあります。


■ 今回の経験から得られたこと

スタンドアロン方式のネットワークにおいても、アップデート後の通信状態は細心の注意を払って監視する必要があります。特に、仮想化されたログ取得環境(VMware上)を使っての監視は、柔軟性が高く、複数地点のデータを一元的に分析できるのが大きな利点でした。


■ まとめ

  • 基地局の通信安定性を保つために、監守は非常に重要な工程

  • スタンドアロン方式では、5Gの性能を最大限活かすための独立構成

  • ノンスタンドアロン方式は、4Gと5Gのハイブリッドでコスト効率が良い