こんにちは。今回は、Azure環境における仮想マシン(VM)の構築・運用設定業務に携わった経験をご紹介します。
このプロジェクトでは、Azure上で仮想マシンを構築する際の各種設定項目を、手順書に基づいて実施・再鑑(レビュー)する業務を担当しました。私は主に、手順の正確性と設定ミスの未然防止を目的とした「再鑑者」として、品質担保の観点から作業に関与しました。
■ プロジェクト概要
Azure仮想マシンを企業のシステム基盤として利用するにあたり、以下のような構成要素の設定が求められました:
セキュリティ
可用性
保守性
これらを確実に満たすために、**あらかじめ定められた手順書をもとに、設定内容を構築メンバーとともに一つひとつ再鑑(レビュー)**し、実装の妥当性を確認するという流れで進められました。
■ 実施内容と設定項目
以下の項目について、構築メンバーが実施した作業を手順書・チェックリストに基づいて再鑑しました。
● 設定書の確認・レビュー
VM構築に関する設計・設定内容を整理したドキュメントの整合性チェック。
実装内容が要件・ポリシーに沿っているかを確認。
● Azure AD(Entra ID)設定の確認
Azure AD へのドメイン参加状況、ロール割り当て、条件付きアクセス設定などのレビュー。
意図しない権限付与やセキュリティリスクがないかを重点的に確認。
● ログ出力設定の確認
Azure Monitor/Log Analytics へのログ転送設定。
OSレベルでのイベントログ取得可否や収集対象項目の妥当性チェック。
● OS設定の確認
Windows Updateポリシー、ファイアウォール設定、サービス自動起動構成など。
手順書通りの初期設定が反映されているかをチェック。
● アラート設定の確認
リソース使用率や障害発生時のアラートルール。
しきい値の設定・通知先メール・Webhook連携の有無などの確認。
● バックアップ設定の確認
Azure Backupによるスケジュール設定、保存ポリシーの確認。
予期せぬ障害時にも復元できる状態が確保されているかを重点確認。
■ 再鑑者の役割としての視点
再鑑者として重視したのは、**「設定の抜け漏れを防ぎ、後続の運用で支障が出ないこと」**です。
手順書通りに設定が行われているか
設定の背景(なぜこの構成か)を理解しながらチェックすること
不明点があれば、そのまま通さず構築担当者と都度確認
という姿勢で、プロジェクトの運用品質とセキュリティの担保に貢献しました。
■ まとめ
Azure仮想マシンの構築において、運用視点からの再鑑作業を担当
手順書に沿った設定の実施確認を通じて、確実で安全な運用基盤構築を支援
構築・設定フェーズの「最後の砦」として、品質維持に貢献できたプロジェクトでした